エキサイティングでスペクタクルな試合:韓国対日本@ソウル

 10月12日にソウル・ワールドカップスタジアムで行われた国際親善試合、韓国代表対日本代表の試合をテレビで見た。その感想みたいなもの。

 韓国の先発は、GKチョン・ソンリョン、DFイ・ジョンス、ホン・ジョンホ、チョ・ヨンヒョン、MFイ・ヨンピョ、チェ・ヒョジン、ユン・ビッカラム、シン・ヒョンミン、チェ・ソングッ、イ・チョンヨン、FWパク・チュヨン。日本の先発は、GK西川周作、DF駒野友一、栗原勇蔵、長友佑都、MF遠藤保仁、今野泰幸、長谷部誠、FW松井大輔、前田遼一、本田圭佑、香川真司。登録上のポジションだと日本は3‐3‐4に見えるが、実際は4‐2‐3‐1。韓国も3‐6‐1に見えるが、実際はそれとは異なる布陣で試合に臨んだ。

 立ち上がりから、お互いが激しいプレスを掛け合う。そのプレスを、日本は組織で、韓国は個人技で突破しようとする。勿論、日本も個人技を用いたし、韓国も組織は用いた。しかし、象徴的な表現を取れば、これになると思う。その様なせめぎあいから、お互いがゴール前までボールを運ぶ。このように言っては失礼になるが、東アジアのサッカーの試合でここまでエキサイティングでスペクタクルに溢れたサッカーが見られるとは思わなかった。韓国が縦に速いのは伝統だと思うが、日本もアルベルト・ザッケローニ監督の指揮により縦に行く意識が強くなった。それが生んだものだと言えよう。ただ、“激しすぎる”事も韓国の伝統で、駒野友一がイ・チョンヨンとの競り合いで右腕を負傷し、内田篤人と交代した。その様なアクシデントに見舞われながらも、日本の守備や動きは変わることはなく、前半の最後までエキサイティングでスペクタクルなサッカーは続いた。韓国も、ワールドカップに比べたらボール奪取ポジションのポイントの高くなった日本の組織的な守備に苦労し、ゴールを奪うには至らない。と言うか、ほとんどチャンスを作れなかったと言ってよい。その様な“高いレベル”でのこう着状態が続き、前半は0‐0で終える。

 後半も、構図は何も変わらなかった。韓国は、立ち上がりからシン・ヒョンミンに代えてキ・ソンヨンを入れ、彼をきっかけにして試合の流れを変えようとした。私はキ・ソンヨンがどの様な選手かを詳しくは知らなかったが、確かに、彼のプレーは迫力があり、日本の選手が1対1で押されることはあった。しかし、これは先のアルゼンチン戦の“個人技頼み”になる面もあり、日本の守備が混乱に陥ることは無かった。「無かった」と言うと言い過ぎかもしれないが、少なくとも、「混乱に陥ることは少なかった」とは言えよう。日本の守備が危うくなったのは、韓国が“ホームの義務”で前に出始めたのと、日本に疲れが見え始めた時間が重なった試合終盤であっただけ。寧ろ、そこまでは日本が優位に試合を進めたと言っても良い。ボール保持率がどれぐらいになったのかは知らないが、日本は前半からボールを回して攻めていたので、韓国の“足”(=機動力と言う意味)を奪っていたのは事実だと思う。結果として、それが韓国の攻めの最後の部分での精度を奪い、苦しくなってもゴールを割らせなかったのだと思う。ただ、韓国も精神力に基づく高い集中力を見せ続けたので、日本の攻撃も「惜しい」で終わってしまった。そう言う事で、0‐0で試合を終えた。

 段落が無駄に長く、一切、具体的なプレーを排除したから分かりにくいと思う。ただ、試合の“流れ”みたいなものを記すと、このようになると思う。何にせよ、お互いが激しいプレスを掛け続け、お互いが高い集中力を保ち、そして、お互いが最後まで諦めなかった試合、と言える。強いて言うなら、日本の選手の何人かが「怯えてしまった」ことで得点が生まれなかったとは言える。ザッケローニ監督の「自分たちの才能に気付いていない選手、このチームがもっと良くなることを信じていない選手がいる」が、それを表していると思う。前を向ける状況なのに前を向かない、前にボールを出せる状況なのに前に出さないのが散見された。個人的には、「そのプレーはベルマーレで見飽きているので、見せなくて良いよ」である(苦笑)。全体としては高いレベルで試合をしたと思う。ただ、その中に少しでもレベルの低いものが入ると、望んだ結果は得られない。そのような事も学べる試合だったと言える。あと、バランスの良さが大事なのも学んだ。多少、前後の幅が広がることはあったが、地域において人の配置が過不足する事は無かった。その辺も、最後まで攻守に走り回れた要因だと思う。少しでも、無駄を省いて試合を進める。この記事とはまるで正反対の事がピッチで表現されていたとも思う。色々と詰め込んでしまったが、これが日韓戦の感想。

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