勝利投手・須田幸太の理由

 2013年6月27日に神宮球場で行われた、東京ヤクルトスワローズ対横浜DeNAベイスターズの試合は、6-7で横浜DeNAベイスターズが勝利した。東京ヤクルトスワローズが1回に3点、2回に2点を挙げ序盤に5-1とリードするも、横浜DeNAベイスターズが4回に集中打を浴びせて逆転し勝利を収めた。この試合の勝利投手は、この日に一軍登録されて今季初登板となった須田幸太になった。その理由を考えてみよう。

 この日の横浜DeNAベイスターズの登板投手は、①鄭凱文(1 0/3回)、②須田幸太(2回)、③加賀繁(0 2/3回)、④高崎健太郎(3 1/3回)、⑤大原慎司(0 1/3回)、⑥ホルヘ・ソーサ(1回)の6人。この内、鄭はリードされている時点で降板しているので、ソーサはセーブが付くので除外される。須田・加賀・高崎・大原の4人の中から勝利投手を選ぶことになる。公認野球規則には、この場合についての規定もある。それが、10・19(c)である。以下にそれを記す。

勝チームの先発ピッチャーが本条(a)(b)項の各項目を満たさないために、勝利投手の記録を得ることができず、2人以上の救援ピッチャーが出場した場合には、次の基準に従って勝利投手を決定する。

(1)先発投手の任務中に、勝チームがリードを奪って、しかもそのリードが最後まで保たれた場合には、勝利をもたらすのに最も有効な投球を行ったと記録員が判断した一救援ピッチャーに、勝利投手の記録を与える。

(2)試合の途中どこででも同点になれば、ピッチャーの勝敗の決定に関しては、そのときから新たに試合が始まったものとして扱う。

(3)相手チームが一度リードしたならば、その間に投球したピッチャーはすべて勝利投手の決定からは除外される。ただし、リードしている相手チームに対して投球している間に、自チームが逆転して再びリードを取り戻し、それを最後まで維持したときは、そのピッチャーに勝利投手の記録が与えられる。

(4)ある救援ピッチャーの任務中に自チームがリードを奪い、しかもそのリードが最後まで保たれたときに限って、そのピッチャーに勝の記録を与える。ただし、この救援ピッチャーが少しの間投げただけで、しかもその投球が効果的でなかったときは、勝の記録が与えられないで、彼に続いて出た救援ピッチャーが、リードを保つのに十分な効果的な投球をしたならば、このピッチャーに勝を与えなければならない。


 この試合は、鄭の時にリードを奪われていて、同点にもなっておらず、リードも奪われていないので、(1)、(2)、(3)には該当せず、(4)に該当する。あとは、それを吟味していこう。冒頭の「ある救援ピッチャーの任務中に自チームがリードを奪い」は、4回表に須田幸太に代打が出て、その回に逆転しているので、須田幸太が該当する(同条(d)にて、須田幸太の「任務中」と判断される)。その須田幸太の投球が、「この救援ピッチャーが少しの間投げただけで、しかもその投球が効果的でなかったとき」になるか。まあ、2回を投げていれば「少しの間」ではなく、無失点だから「効果的でなかった」ともならないだろう。故に、公式記録員は須田幸太に勝利を付けたのだと思う。

 この試合は、高崎健太郎が3 1/3回を投げているので分かりにくくなっていると思う。実際、分かりやすくはない。多くの人が、「勝利投手は、須田?高崎?」と悩んでいたようだ。私は、成績と規則を確認するまでは「公式記録員が須田のほうが高崎よりも効果的と判断したのだな」と思っていた。しかし、規則に明記されているのなら、須田と高崎を天秤に掛けるのではなく、須田の資格を吟味することが優先される。須田に資格がなければ、残りの3人で比較された。そういうことになる。思っている以上に、細かく、かつ、明確に規定されていた。やはり、公認野球規則は見ておくものだね。そんな無駄に長い駄文。

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