『子供のサッカー』の結末は?:セレッソ大阪対湘南ベルマーレ@長居(2010年4月18日、テレビ観戦)

 長居陸上競技場で行われたJ1公式戦第7節、セレッソ大阪対湘南ベルマーレの試合をテレビで観戦した。その感想みたいなもの。

 ベルマーレのスタメンは、GK野澤洋輔、DF臼井幸平、村松大輔、阪田章裕、小澤雄希、MF田村雄三、寺川能人、坂本紘司、FW中村祐也、新居辰基、阿部吉朗。控えは、GK金永基、DF古林将太、島村毅、MF猪狩佑貴、永田亮太、FW田原豊、中山元気。セレッソのスタメンは、GKキム・ジンヒョン、DF羽田憲司、茂庭照幸、上本大海、MF高橋大輔、アマラウ、家長博昭、尾亦弘友希、乾貴士、FW香川真司、アドリアーノ。控えは、GK松井謙弥、DF、藤本康太、前田和哉、MF酒本憲幸、石神直哉、FW播戸竜二、FW小松塁。ベルマーレは、何時もの布陣。セレッソは、少し違っていた模様。4バックに、2ボランチ、3シャドー、1トップであった様だ。特に、家長、乾、香川の3シャドーが、ベルマーレにとっては厄介だった。細かい動きは見えなかったが、家長がフリーになる事が多かったので、多分、乾と香川が田村雄三に向かっていき、その結果として家長をフリーにする事に成功していたのかもしれない。そして、家長から危ない香りのする攻撃を仕掛け続けられた。まあ、危ない香りは乾や香川からも十分に感じられたけど。

 先制点は、セレッソ。前半35分、左コーナーキックからボールが上がった瞬間に、ペナルティエリア内で田村雄三がセレッソの選手を倒した。今季から厳しくなった「手による反則」でペナルティキックを取られた。キッカーは、香川真司。野澤洋輔が手に当てるも、ボールの勢いが勝り、ゴールへと吸い込まれた。昨年の戦いと同様、ベルマーレはセレッソの個人技の前に防戦一方になった。それでも、最後の一線は越えさせず、何とか無失点で来ていた。それでも、コーナーキックを取られる様な攻撃をさせてしまった事が、この失点につながったのだと思う。それでも、家長、乾、香川の個人技は素晴らしいと言うほか無く、今のベルマーレではあれが精一杯の守備だったと思う。「たられば」は厳禁だが、もし、野澤の手に当たったボールが外に弾かれていれば、一気にセレッソに暗雲が立ち込め、セレッソが空回りを起こしていたかもしれない。それはさておき、ボールは保持されたものの、引き過ぎる事の無い守備を続け、前半はこの1点だけに抑えた。

 後半も、セレッソが攻め、ベルマーレが守る、と言う構図は変わらなかった。家長、乾、香川の3人がフィットしたのか、セレッソは攻勢を強めてきた。細かい場面は覚えていないが、家長と乾はとても危険なシュートを放ってきた。それに連れて、ボランチのアマラウもシュートを放ったり、3シャドーのボール保持能力を軸に左サイドバックの尾亦も攻撃に参加したりして、半ば、一方的にセレッソが攻める様な状態になっていた。それでも、香川をそれなりに抑えていた事で、「ギリギリで枠を捉えさせない」にして追加点は与えないでいた。「その様な中で」と言うと得点の時間から「端折り過ぎ」となるのだが、その様な中でベルマーレが同点に追い付く。追い付いたのは、後半45分+1。乾がヘディングシュートを外した後のゴールキックだったと思うが、このゴールキックからのロングフィードが途中出場の島村に収まる。島村がドリブルで相手を1人交わしてシュートを放つ。これがキーパーの手、ゴールバーに当たり、同じく途中出場の田原豊の足元に行く。これを冷静に押し込んで、ベルマーレが同点に追い付いた。昨年、10回も見せた「89分」のゴールであった。が、しかし、このゴールで勢い付いたベルマーレの背後を狙ったセレッソのカウンターが炸裂する。45分+5、羽田から左サイドの香川にボールが出て、その香川が右へ右へとスライドして行き、右足を降りぬいてシュート。これが、ベルマーレゴールに吸い込まれた。セレッソにとって劇的な勝ち越し弾となった。

 ゲームの総括は、「お互いに子供のサッカーを見せた」である。もし、セレッソが後半の40分過ぎからゲームを締めに掛かっていたら、田原のゴールは生まれなかったと思う。また、ベルマーレが同点に追い付いた後、「アウェーでもあるから、『勝ち点1』を持って帰るぞ」と判断していたら、香川の2点目も生まれなかったと思う。ベルマーレの方は止められないほどの「イケイケムード」になってしまったから仕方ないとも思うが、セレッソの方は「1‐0でも2‐0でも、同じ『勝ち点3』だ」と考えても良かったと思う。勿論、リーグ戦の最後でその1点が物を言う場合もあるが、それで『勝ち点2』を失っては元も子もない。あれだけボールを、そして、ゲームを支配出来たのだから、その様な判断に至っても良いはず。その時の2点目を狙いに行ってセレッソが前後に分断されていた様にも見えなかったが、それが理由で同点にされゲームが危なくなったのは事実。最終的に負けたのがベルマーレだから相手を悪く言うのは間違いかもしれないが、セレッソのその姿勢によってベルマーレが大きなチャンスと可能性を貰ったのも事実。一応、「感じた事」として記しておく。と言うか、今のベルマーレには出来ない「芸当」なので、「勿体ない」と言うのが本心。結果として、モヤモヤ感は減ったから感謝しなければならないのだけど。そんなセレッソ対ベルマーレの試合の感想。


【補足の蛇足】
 「お互いに子供のサッカーをした」と記したが、それでも両者が最後まで勝利を目指してプレーした事は称賛に値する。共に、ここまで1勝。『勝ち点3』が、大きな意味を持つ。その中で、セレッソは『勝ち点3』をより確実にするため、ベルマーレは「貰ったチャンスを絶対に生かす」と心に決めて、お互いに“2点目”を狙いに行った。結果として、セレッソが回り道をして2点目を取って勝利を収めた。共にチャレンジし続けた事を自信に持った方が良い、とも言える。「どっちなんだ」と言われそうだが、これがモヤモヤ感の減った理由。ベルマーレにとっては負け試合だったけど、面白い試合だった。

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