コンパルソリーフィギュア

 昨日(11月28日)の夜、ふと、NHKを点けてみると、フィギュアスケートが放送されていた。どうも、この日に開幕したNHK杯のようだった。で、こんな話…。

 正直、今のフィギュアスケートにそれほど強い興味を持っていない。何故なら、ルールが変わったから。このルール変更とは、採点比率でジャンプが強くなったと言う最近のものではない。もっと昔のもの。現在のフィギュアスケートは、ショートプログラムとフリースケーティングの得点を合計して優劣を競う。しかし、以前は『規定(コンパルソリーフィギュア)』と言うものがあった。調べてみると、41種類の技術を披露するもの。そして、確か、8の字の円を描いていたと思う。こちらの記述は見つけられなかった。この『規定』が実に地味なもので、普段は華やかに銀板を舞う妖精や貴公子たちが、しかめ面をしてゆっくりと円をなぞる。その様が個人的には面白かった。

 コンパルソリーフィギュアを聞くと、フィギュアスケートの語源を考えることになる。そこで、辞書に当たってみた。コンパルソリーとは『compulsory』と言う英語で、意味は「強制的なさま」「義務であること」である。一方、フィギュア(figure)は、「形」「図形」と言う意味がある。合わせると、「強制的に図形を描かせる競技」とでもなるのだろうか。17世紀のヨーロッパでは、氷った運河をアイスリンク代わりにしてスケートを楽しんでいた。そのうち、貴族のほうが姿勢の優雅さを楽しむようになり、農民階級の人たちは目的地に早く着くことを競うようになった。これがフィギュアスケートとスピードスケートの分化なのだそうだ。その後、貴族の楽しんでいたスケートは、姿勢の優雅さから、エッジで線を描くことに重きを置かれるようになった。氷の面に図形を描くから、「フィギュアスケーティング」。これが、フィギュアスケートの語源である。これを色濃く残していたのが、コンパルソリーフィギュアになる。原始フィギュアスケートがそこにあったと言ってもよい…なんてね(笑)。

 個人的には、コンパルソリーフィギュアとフリースケーティングの対比が面白かったのだけれど、ショーアップの面でテレビ向きではなかったのだろう。1991年を最後に公式競技から姿を消した。因みに、冬季オリンピック・アルベールビル大会の女子フィギュアスケートシングルスで銀メダルを獲った伊藤みどり選手は、このコンパルソリーフィギュアが苦手だった(彼女に限らず、日本の選手は欧米の選手に比べると苦手だった)。その伊藤みどり選手が銀メダルを取れたのは、ルール改正によってコンパルソリーフィギュアがなくなったからと言われた。個人的な記憶では、「ジャンプは凄いが表現力が今一つだった」なのだけど。

この記事へのコメント

らん
2010年08月02日 08:55
bellmareさん、はじめまして。
どうぞ、「踏み絵」を踏んでから、お話ください。↓

若者にデマを広めないために
http://midoriitos.blog133.fc2.com/blog-entry-62.html

ウソに「ウソだ」「ウソを無くそう」と言えない人など、反社会的な人は、
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