“スーパーマリオ”の憂鬱

 またしても、日本人なのにドイツ代表の話。6月16日、オーストリアのウィーンで行われたユーロ2008グループリーグBサードレグ(素直に最終戦と言った方が良いのかな?)、オーストリア対ドイツの試合をWOWOWで見た。結果は、0‐1でドイツの勝利。これで、グループB2位で決勝トーナメントへ進んだ。そして、グループA1位のポルトガルと対戦する。

 さて、オーストリア戦。正直、「何か、ドイツは良くないな…」と言うのが私の感想。ドイツは、この試合を引き分けでも決勝トーナメントへ進めた。だから、「まずは、失点を防ぐ」と言う考え方で試合に臨んだのだろう。一方のオーストリアは、勝つ事が決勝トーナメント進出への絶対条件。だから、立ち上がりから攻め立ててくる。その様な現象は、セカンドレグのクロアチア対ドイツでも見られた。あの時は、必要なポイントでクロアチアが点を取り、そのまま押し切った。ハッキリ言って、オーストリアは、クロアチアほどは強くない。だから、必要なポイントで点を取れずに、逆にドイツに先制点を取られて試合を決められた。オーストリアは、クロアチアの戦い方を参考にしていた様で、ドイツの両サイドバックの裏を良く突いていた。突いていたのだが、最後の最後で上回る事が出来ず、点を取る事は出来なかった。ドイツ守備陣の振り回され方は、クロアチア戦のそれと質の面では変わらなかった様に思う。まあ、専門家ではないから、私が思っているほどはドイツの守備は崩れていなかったのかもしれないけど…。そんな中で、勝利と言う結果を取るドイツは、やはり、強いと言える。

 ここからは、選手個人に注目した話。オーストリア戦では、調子が落ち怪我をしたマルセル・ヤンゼンがスタメンを外れ、代わりにアルネ・フリードリヒが出た。まあ、これは、ある意味、「必要な処置」だったと思う。怪我もしているし。ただ、試合前にはこの交代のほか、マリオ・ゴメスも外されるのではないかと言われていた。それは、無かった。実は、この辺にヨアヒム・レーブ監督の「期待」と「賭け」があった様に思う。大会前から注目選手の1人に挙げられていたマリオ・ゴメス。残念ながら、今のところ期待外れになっている。記録上は初戦のミロスラフ・クローゼへのアシストが付いているものの、ゴールと言う記録は付いていない。何も無い訳ではないが、やはり、フォワードなのでゴールが求められる。勿論、彼自身もそれは欲しがっているだろう。そこで、ヨアヒム・レーブ監督は彼にゴールと言う結果を付ける為に彼を先発出場させた。マリオ・ゴメスもその意気を感じてはいた様で、あの運の無かったミスでゴールにはならなかったが、決定的な場面には絡んでいた。「あれで良いんだよ」、「あの場面をもっと作れば良いんだよ」と言えば良いのだろうし、マリオ・ゴメス自身もそれは十分に承知していると思う。でも、ゴールと言う「体感の結果」の無い状態が今のマリオ・ゴメスには重くのしかかる。幾ら、周りから悪くないと言われ、そして、自身も悪くは無いんだと思えても、出来ていない(≒最初の一歩を踏み出していない)と言うのは心の問題として、自分の行動を疑ってしまう。自分を疑いだすと限が無く、そのまま悪い循環を起こしてしまう可能性は高い。

 “皇帝”ミヒャエル・バラックが、チームを救った。勿論、必要な事であったし、喜ばしい事だが、“スーパーマリオ”・ゴメスにゴールの記録の付いていない事が、今後のドイツ代表には重く圧し掛かってくる。…と思うのだが、それでも彼らはそれを跳ね除けてしまうのかな?ただ、個人的には、2002年や2006年のワールドカップの時の方が安心して見ていられたな。何だろう、前評判が高いからかな?前評判の低い時ほど、ドイツ代表は活躍をするから。まあ、最後はそんな素人の戯れ言。

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