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help RSS 道標を得た完敗:横浜Fマリノス対湘南ベルマーレ@日産スタジアム(2010年3月13日)

<<   作成日時 : 2010/03/13 22:54   >>

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 13日に日産スタジアムで行われたJ1公式戦第2節、横浜Fマリノス対湘南ベルマーレの試合を見に行ってきた。その感想みたいなもの。

 湘南のスターティングメンバーは、GK野澤洋輔、DF坂田章裕、ジャーン、村松大輔、島村毅、MF永田亮太、寺川能人、坂本紘司、FW馬場賢治、田原豊、新居辰基。ベンチは、GK金永基、DF山口貴弘、MF猪狩佑貴、古林将太、FW阿部吉朗、中村祐也、中山元気。フォーメーションは、4‐1‐2‐3。変わったメンバーは、控えのGKが伊藤友彦から金永基になっただけ。横浜FMは、GK飯倉大樹、DF波戸康広、中澤佑二、栗原勇蔵、田中裕介、MF小倉祥平、兵藤慎剛、中村俊輔、山瀬功治、FW長谷川アーリアジャスール、渡辺千真。ベンチは、GK榎本哲也、DF藤田優人、金井貢史、MF清水範久、狩野健太、MF河合竜二、FW坂田大輔。布陣は、4‐2‐2‐2。但し、前の2は、ややサイドに開いていた。

 さて、試合の内容。個人の力で劣る湘南が立ち上がりからぶちかましにいくこともなく、優位に立つ横浜FMが受けることもなく、意外に淡々と進んでいった。しかし、次第に個人の力の差で横浜FMが試合を有利に進めるようになっていく。特に、急造の両サイドバックの阪田章裕と島村毅が、中村俊輔に良いように翻弄されていた。島村毅は、中村俊輔と完全にマッチアップしていたわけではないが、ボールキープ力とパス能力の高さにボールを奪えなかったり、後ろを気にしたりして、湘南の左サイドを割りと簡単に攻略されていた。反対サイドに居た阪田章裕は、中村俊輔のサイドチェンジのロングパスに翻弄された。湘南が攻めでも守りでも人数を裂くことをスカウティングしていたのだろう。サイドバックが走りこんだのか、山瀬功治が走りこんだのかは覚えていないが、阪田章裕の裏を取るようなパスが何本か、いや、何本も出ていた。その度に、ビックリするようなピンチを迎える。そう言うこともあって、試合を支配され始める。そして、湘南が失点する。

 前半21分、湘南の左サイドに縦パスが出てくる。その対応に島村毅が走る。渡辺千真か長谷川アーリアが競りかけられ、島村はボールを送り出そうとしたが、ボールをキープされそうになったので、急遽、サイドにクリアしようとした。それがゴールラインを割って、コーナーキックを与えた。そのコーナーキックで中村俊輔からのボールを栗原勇蔵にヘディングで決められた。色々と翻弄されていたからか、時間的な問題だったのか、力の違いを肌で感じたことからか、頭が真っ白になったように判断ミスを犯した。それまでは、押されながらも、そして、戸惑いながらも何とか対処していただけに、惜しいプレーで、惜しい失点だった。しかし、これも横浜FMのスカウティングが良かったのかもしれない。正確なデータを持っていないが、私の感じからすると、村松大輔と島村毅はゴールライン際にボールが流れていくと早目に送り出しの態度を示す。それが上手く行かずに、決定的なピンチを招いたこともある。ある意味、攻撃側の選手の“基本に忠実なプレー”とは言えるが、それを怠らなかった横浜FMを褒めるべき出来事かもしれない。

 ここで、横浜FMは心理的に楽になったと思う。開幕戦を落としている彼らは、本拠地でJ2を3位でJ1に上がってきた湘南に先制点でも奪われれば、「何とかしなければ」が強くなって、諸刃の剣である中村俊輔と噛み合わなくなり、空回りを起こしたかもしれない。しかし、キチンと個人の力の差の積み重ねで優位に立ち、先制点を奪ったことで、相当、気持ちが落ち着いたと考えられる。実際、湘南が盛り返すのは前半終了間際のことだった。早いチェイスとチェックでパスが思うように繋がらない湘南が、パスをつないで横浜FM陣地へと侵入していった。湘南の左サイドからの攻撃だったので、シュートは新居辰基が打ったと思うが、その1対1のシュートが飯倉大樹に阻まれた。「たら」、「れば」を言っても仕方ないが、このシュートが決まっていれば、まだ、横浜FMを心理的に追い込めたかもしれない。木村和司監督と選手たちが「助かった」、「あれが大きかった」と思っていたかは分からないが、この場面がこの試合の分水嶺だったと思う。前半は、1‐0で終えた。

 ハーフタイム中、「打開策が何もない」と思っていた。押されること、優位に試合を進められることは想定の範囲内であった。先制点を取られることも想像していなくもなかったが、落ち着かれてしまったことが痛かった。ベンチを見ると、劇的に流れを変えられるとも思えず、両サイドバックが翻弄されている状態ではどうにもならないと思っていた。反町監督がどの様な指示を出して選手を送り出したのかを、選手たちの態度から読み取ることに注意した。まず、目に見えて変わったのが、両サイドバックの動き。島村は我武者羅に走り回ることに違いはなかったが、阪田はポジショニングが良くなり、対処に落ち着きが出てきた。その結果、阪田のオーバーラップはなくなってしまったが、前半のように翻弄されることは少なくなった。「連れて」と言うこともないが、それに連れて島村毅の動きも落ち着きを見せた。また、「追いかける者の必要条件」の立ち上がりの攻勢も見せた。永田亮太が得点の臭いのあるミドルを放ち、寺川能人を中心にボールを回して両サイドから相手陣地深くに進入することもあった。が、得点に至らない。ここでも、「もし、永田亮太のミドルが決まっていたら、面白くなる」とは思ったが、現実はその様にならなかった。そして、5分を過ぎる頃に勢いは落ち、再び、横浜FMのペースへとなっていった。

 2失点目は、後半16分。湘南の右サイドを細かいパスワークで横浜FMが侵入してくる。深く入ったところで山瀬功治だったかな?がグラウンダーのクロスを入れて、渡辺千真がシュートを撃った。島村毅がクリアしたが、こぼれ球を長谷川アーリアに押し込まれた。実際は、島村のクリアは間に合っておらず、渡辺の得点となったが、完全に崩されての失点だった。良く粘っていたとは思うが、正に「力の差」を見せ付けられた失点だった。多分、湘南の選手たちはここで少し気持ちが落ちたと思う。想定していたとは言え、完全にやられる部分も少なくなく、2点目も奪われた。ここで「顔を上げて前を向け」と言っても、難しい部分もあろう。馬場→中村祐也(後半18分)、新居→阿部吉朗(後半25分)と選手交代をするが、一向にペースはこちらに来ない。この2点目は、横浜FMを「悪魔のサイクル」に落とすものではなく、完全に気持ちを落ち着かせるものとなっていた。湘南が守備に追われているようには感じていなかったが、シュートがなかったことから、結果として「守備に追われていた」とは言えよう。クリアしても横浜FMが拾う、が繰り返されていった。それでも、阪田→古林将太の交代(後半35分)で、島村を3バックの右ストッパー、古林を前に出して右サイドの攻撃を活性化させた。その古林は、当初、J1の雰囲気の飲まれたか、プレスを受けると横パスで逃げようとした。しかし、「それではダメだ」と考え直したのか、鋭くはなかったが縦への突破やドリブルを見せ始めると、それなりのチャンスを作り出した。が、横浜FMに追加点を取られた。後半44分、途中出場の狩野健太に鮮やかなミドルシュートを叩き込まれた。試合自体はこれでジ・エンドではあったが、湘南の選手たちは最後まで「お土産」である得点を奪いに行った。終了間際は、湘南が攻めまくったと言っても良い。しかし、横浜FMの牙城は崩せず、無得点。3‐0で試合は終わった。

 まあ、「完敗」だった。1対1の勝負は、決して、「完敗」だったとは思わない。多分、五分五分のバランスが少し崩れただけだったと思う。しかし、その僅かに崩れたバランス、そして、判断の早さの違い、更に、経験の違いで、これだけの差を付けられた。ただ、それを「肌で知った」と言うことは小さくない。オーバーラップが減ると言うマイナス面はあったが、前半は翻弄されまくっていた島村毅と阪田章裕が後半ではそれなりに落ち着きを見せた。また、数は少なかったが、パスをつないで危険な地域へと入り込み、得点の臭いのあるシュートも撃てた。何を言っても、J2を3位で昇格を決めたチーム。J1では“18位”のチームである。山形には失礼な言い方になるが、今回が初めての「J1の試合」と言える。それを知ったこと、そして、その中でも得点の臭いが出せ、足りないまでも各選手が悪い部分をそれなりには修正できたことは、今後の戦いにおいて大きな財産となる。完全に埋められる、修正出来るは、遠い先の話になろうが、見えない目標ではない。得点にこそ至らなかったが、何回か見せた鋭い攻撃はチームが目指しているものが間違っていないことの証拠になる。この少なかった「出来たこと」を増やしていくことが、今後の目標となる。道標を得たことが、この試合の意味と言える。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
昨日は応援で熱くなってしまって、
ゲームを冷静に見れなかったので
改めて昨日のゲームを振り返ること
ができ、感謝しています。

確かに前半はいいようにサイドを
えぐられていましたね。
反町監督も言っているように先制点を
取られたのが痛かったなあと。
中村俊輔の復帰試合ということで
マリノスも硬さがあったはずですが、
あの1点で硬さが取れたのかも知れません。

また、何度かいい攻撃の形を見せたり、
野澤が好セーブを連発したり、金永基
の怪我が治ったようでもあるので、
次の広島戦ではぜひJ1初勝利をして
ほしいですね。

HIRON
2010/03/14 10:17
HIRONさん、丁寧なコメントを頂きまして有難う御座います。

今朝、落ち着いて録画しておいたBS‐TBSの中継を見ました。私も、全然、冷静ではありませんでした(苦笑)。まず、ゲームの流れを間違えているし…。湘南は、弱者の鉄則である、『立ち上がりの攻勢』を前半にも見せていました。ただ、『アップセット、ジャイアントキリングの必要条件』である先制点は取れませんでした。録画を見直した時、「技術面、経験面では完全に劣るが、心理面だけは特殊な状況=Fマリノスの開幕無得点敗戦と本拠地開幕=があって劣ることはない」と再認識していました。それだけに、先制点を取られてしまったことが残念に思えてきます。まあ、幾ら嘆いても戻っては来ないものですから、これで止めますが(笑)。

色々と“無い”中で、創意と工夫によって試合の形にはしていると思います。そして、その中に光明と思えるものも見えています。大丈夫だとは思いますが、後は選手が自分自身を疑わないことだけですね。そうすれば、必ず初勝利は手に入れられると思います。多分、そう遠くないうちに。
Y.M.C.
2010/03/14 11:02

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